空き家再生
LifeStyleHotel ichi
オーナー きんつぎ代表 森田健太郎

空き家オーナー様と実直に向き合う
理想と現実を見極める。前のめりでありながら「他のホテルとの違いは?」と一歩引いてみる。
「空き家のオーナー様の不安を解決しながら、
適切な方向へ持って行くことが私の仕事です」
話を伺っているうちに、きんつぎ代表、森田の仕事のこだわりが見えてきました。
空き家の状況
築年数:40年
元々は飲食店でした。
物件を選んだ決め手:立地
愛宕町は帯屋町や高知駅から徒歩圏内。
他業種が参入していなかったので
空き家からホテルになるまで




「オーナー様の想いを大切にしながら、これからも空き家再生に携わっていきたいです」

2019年11月11日にオープンしたichiは高知県下で初めて開業した無人宿泊施設。宿泊予約システムの構築など色々と配慮する部分はあったものの、周りの協力もあってホテルの開業までスムーズにたどり着くことが出来ました。
空き家オーナー様、宿泊ゲスト様もわくわくする場所を形にする

ichiは無人販売所、高知で言う”良心市”に由来します。
「高知のローカル文化がホテルの名前と、ビジネスホテルにない空間デザイン。この二つが組み合わさった時、”ここでしか味わえない想い出ができるかも”と宿泊客の皆様に期待してもらえるのではないかと思いました。
実際今も、ichiの中で高知の作家さんの作品を良心市として販売していますし、かつては2,500円の高級メロンをホテルの前で良心市として売ったこともありました(笑)ホテルは自己表現の場所であったり、地域を発信できるメディアになる、とichiを立ち上げながらぼんやりと思っていましたが、やっぱりそうだなと最近の古民家ホテルのブームを見ていて感じます。
これからも、空き家オーナー様が楽しそう!とひらめいてもらえるようなご提案をしていきたいです。」
滞在している時間が思い出になるように。

一棟貸し切りのホテルを作る上で重要な、従来のホテルとの差別化。
滞在している時間が思い出になるように。
ichiをつくるうえで大切にしたことです。
皆で同じ映像を見て、
楽しんでもらえるプロジェクター。
皆で1枚の写真を見て楽しんでもらえる
ポラロイドカメラのチェキ。
旅先でそれぞれが自分のスマホを
ずっと見るのはつまらない。
1つのものを皆で共有する時間と
「あの時間、楽しかったよね」という気持ちが、宿泊客の大切な思い出へとつながります。

内装も「ここで出会う1つ1つのインテリアも思い出になるように」とこだわりがふんだんに詰まっています。普段目にしない、猫脚のバスタブやアンティークミシンの洗面台など、雰囲気のあるアイテムが部屋中に。
気がついたらスマホの写真フォルダがichiのインテリアで埋まっているかも知れません。

理想と実用性の線引き
とはいえ、一棟貸しのデメリットも。
ビジネスホテルは部屋に不具合があれば、別の部屋を案内できます。しかしichiは一棟貸し切り。代替はありません。「インテリアも更にこだわりを・・・とも思いますが、実用性や継続して使用できることの線引きは大切です」アイテムの選定を慎重にしながら、メンテナンスやトラブルへの対応は細かく行っています。「この点は電気屋のオーナーが運営するRe:Plugさんと提携しているので、ご安心ください」とのことでした。
ホテルの完成はゴールではなくスタート

「人生の記憶や思い出に残せるような施設を作る、自分の仕事は幸せで恵まれています。ichiの運営を次に生かし、誰かの人生を豊かな富んだものにしていきたいです」
空き家活用の支援伴走を通して、新しい価値を高知に増やしていく姿がとても楽しみです。