空き家再生事例
Hotel Re:Plug
オーナー
城南電化チェーン代表 濵田 千広

空間と設備から出来る最大のホスピタリティを
「無人宿泊施設でできるおもてなしを考えました。その上で費用をかけるところ、抑えるところを考えながら作り込んでいきました。」城南電化チェーン・リフォーム会社Re:plugを経営する濵田さんの空き物件の再生はプロならではのこだわりが満載。全く違うものへ変身した、リノベーションホテルのご紹介です。
空き家の状況
築年数:30年以上
元々は塾でした。何ともいえない暗い建物でした・・・
物件の決め手:建物そのもの
倉庫を探していたのですが、一目見てリノベーションしよう!と一念発起しました。
空き家からホテルになるまで
空き物件との出会い

リノベーション事業を行う、町の電気屋さんがつくった「泊まれるショールームホテル」Re:Plug。
ここは元々築30年以上の空き物件でした。
オーナーの濵田さんはリノベーション事業を始め、倉庫を探していたところ、たまたまこの物件に出会ったそうです。そこで宿泊できるショールームにしてはどうか?という案が浮かんだことからRe:Plugがスタートしました。
一目で”いい”と思ってもらうために
廃墟のような元々の物件イメージを払拭するためにも、ホテルを高見えさせることにこだわりました。

照明
濵田さんは町の電気屋「城南電化チェーン」も営んでいます。ホテルの良さを引き立たせ電気照明にこだわりました。どこに、どんな色の明かりがあれば、どう見えるのかを一つ一つこだわり、Re:Plugのイメージを仕上げていきます。
天井の高さ

1フロア20畳でも天井が高いと空間が広くなり、狭さを感じません。
費用をかけた場所
お手洗い、洗面台。これらの場所の質を上げると、宿泊客が「いい」と感じてもらいやすいです。


費用を抑えた場所
キッチンカウンター、背面のカウンタ-周り
原材料に足場板を利用。「この発想はなかった、すごい」と建築関係のプロにも褒めて頂きました。

「壁が固い、もろい・・・」
空き物件ならではの大変さも。

とはいえ、空き物件を自分好みに改装することの苦労ももちろんありました。
そんな中で一番苦労したのは、屋外のルーバー照明。
壁面がALCという崩れやすい素材のため、施工にとても時間がかかったとのことです。
また、明かりを均一にし、より美しく見せるために手の込んだ工事を選択しています。
また、寝室とリビングは別棟。外壁を壊し、出入りするドアを取り付けしていますが、とても固くて大変だったと振り返っています。


職人さんとのイメージのすりあわせ

そして、施工する上でとても気になるのが、実際作業してくれる職人さんとのイメージのすりあわせ。
理想の部屋を作るために濵田さんは何度も説明を繰り返していきました。
現場の床に絵を書いたり、スケッチをしたり。施工事例の写真も見せながら、作りたいものを実現していきました。
生活の変化とともにRe:Plugもアップデート

「自分自身が宿泊するときに求めるものをサービスとして提供すること」それが濵田さんの思うホスピタリティ。自分のしたい空間を具体的に形にすることに妥協はしない。完成までに約8ヶ月。この期間は長く、とても大変だった、けれど楽しい気持ちが勝ると教えてくれました。屋上サウナもやってみたいし、次に作りたいホテルは何もない部屋もいいかも。色々楽しみながら考えています。

また、無人宿泊施設だからこそ、設備でのおもてなしはとても大事だと思います。自分のこだわりもあり、Re:Plugはオープン時からアレクサなど最新家電を導入しています。ちょっとしたことを便利にすることでお客様に満足いくサービスを提供しようと考えたためです。当初なかったプロジェクターを最近設置しました。また、調光を変えることも今検討しています。環境の変化とともに、Re:Plugをまだまだアップデートさせていきたいです。何より、関わってくれる方々への感謝と宿泊客へのホスピタリティを持ってホテル経営をすると金銭的にも精神的にも楽しく頑張れます」
空き家だから変えられない、と思わず諦める前にやってみる。これから濵田さんが携わる空き家リノベーションホテルのビフォーアフターに驚かされる日が来るのはそう遠くなさそうです。